境界性パーソナリティ障害の方への接し方

境界性パーソナリティ障害とは

・関係が近くなればなるほど不安になる

・両親の不仲、親の離婚を経験

【特徴】

・『見捨てられ不安が強い』親しくなった人から捨てられるのではないかと思い、親密さが増すほど不安が強まります。

・相手が少しでも冷たいそぶりを見せると、『私を見捨てようとしている』と確たる根拠もないのに結論付け、見捨てられ  まいと必死にしがみつこうとします。それが逆効果となって、相手がさらに冷淡な態度をとると、絶望感や空虚感に襲われ、リストカットやオーバードーズ(薬物の過剰摂取)、性的逸脱行為、過食、ストーカー、自殺企画など自己破壊的な行動に走ることがあります。

・気分の変動が激しく、楽しく過ごしていたかと思うと、相手の一言で突然不機嫌になったり、怒り出したりすることもしばしばです。家族や職場の人などは、腫れ物に触るかのように顔色を伺いながら接するしかなくなります。

・『境界性』という言葉は、不安や緊張が生じやすい『神経症(不安障害)』と、被害的な認知が特徴の『精神病(統合失調症)』の境界であるという意味で使われています。

【パーソナリティ障害への対応】

出来る限りの愛情を注ぎ続けなければならない、本人もそれを望んでいると思ってしまいます。しかし、それは現実的には不可能なことです。常に愛情を注ごうとすると、対応する側も息切れしてしまいます。当人も表面では愛情を求めていながら、その渇望に苦しんでもいます。

例えば、アルコール依存では、本人はアルコールを強く求めていますが、本当にお酒が好きだから求めているわけではありません。飲酒の渇望は偽の願望と言えます。願望通りにアルコールを与えられることは本人にとって、苦しいことでもあるのです。

境界性パーソナリティ障害における愛情への渇望も見捨てられ不安によって換起されたある意味、偽の欲求であり、本当は当人もそのようなことは求めていない可能性もあります(ただし表面的には愛情を強く求めていますが)。

飲酒⇒激しい自己嫌悪⇒嫌悪を和らげるための飲酒 という悪循環のように、境界性パーソナリティ障害においても、

愛への渇望 ⇒ それが満たされない失望 ⇒ さらに愛を渇望するという悪循環があるようです。

周囲が『何とかしてあげたい』と思う気持ちも、実は境界性パーソナリティ障害に誘発された症状であり、何とかしようとすることは、逆に問題を促進しています。なんとかしてあげたいと思う気持ちがあるときは、少し立ち止まって距離(※これが自立を促す)を取ることが必要です。大切なことは、愛情の程度では低くてもよいから安定して接することです。『愛情』というとどうしても力みや過剰な要求を誘発します。『愛情』よりは、『関心』をもって見守ることが大切です。そして、できるだけ一貫している(※テンションをニュートラルで接する)こと、関係性がニュートラルであることです。これまでの関係性から先入観で接することなく、ありのままを受け止めるようにします。

自然の事物がそうであるように、求めても強くは働きかけては来ないが、いつも同じようにたたずんでいるという一貫した状態で接するようにしましょう。

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